67号 2005.7月発行
――――――万葉線で義経さんに会いに――――

万葉線(高岡市ー新湊市間を走る路面電車)に乗車

15分ごとに発車しています。今回、新車両のアイトラムに乗り込みました。おリンの楽器が奏でる発車音に送られて、いざ出発。アイトラムは二両編成ですが、走りが静かで揺れも少なく、冷房も効いて快適です。
二両編成の車内→ 家のすぐ前を走ります→

23分後、中伏木駅に到着
ここで降りて、「如意の渡し」で船に乗ります。
広くなった川下が海へと続いています。梅雨が明けたばかりの気持いい海風に心が洗われます。夏色の空の下、大型船を見送りながら、伏木側に到着。
船着場の隣の公園で義経と弁慶さん(表題の写真)にご対面。
如意の渡し→
義経如意の渡跡
室町時代の軍機物語「義経記」に文治3年(1187)春、源義経が奥州に落ちのびる際に、この地を経たとの伝承がある。渡守の平権守に「判官殿だ」と怪しまれるが、「加賀の白山より連れて来た御坊だ」と、嫌疑を晴らすために扇で打ちのめすという機転で切り抜け、無事に乗船できたという一説がある。(高岡市のホームページより)
義経と弁慶→
雨晴駅
船着場のすぐそばの伏木駅(JR氷見線)から氷見行きの電車に乗って2つめの駅です。ここには、義経と弁慶が雨宿りをしたという伝説があります。このときからこのあたりを雨晴と呼ぶようになったとのことです。雨をしのいだといわれる岩(義経岩)が線路わきにあります。
義経岩→ 美しい雨晴の海(女岩)→

如意の渡し運賃:片道 大人200円 小人100円
           ミニ周遊 大人200円 小人100円
今回、ミニ周遊の扱いとしてもらい、200円の船旅を楽しみました。
すぐ隣で橋を建設中でした。如意の渡しはどうなるのでしょう。
              
帰りは「ねこ電車」
万葉線中伏木駅からねこ電車に乗って高岡駅へ戻りました。たくさんの応募の中から選ばれた絵が電車いっぱいに描かれています。小学生の女の子が描いたとても楽しい絵の電車です。



受賞旅行:第五話

目覚まし時計がなった。すでに目覚めてはいたが、その音を合図に3人とも起き上がった。窓の外は青空ではないが晴れている。和の朝食を済ませ、賞品や脱いだ上着などの発送を依頼して、ホテルを後にした。
地下鉄三田線の御成門駅は、仁王像のある立派な門の横に入口があった。そこからさらに、JRと京王井の頭線と乗り継いで、駒場東大前で降りた。今回受賞したホームページ「ねっとこ金屋」にご登場頂いている、わが町ゆかりの殿、前田様の旧お屋敷を訪ねることにしたのだ。前田様はあの加賀百万石のお殿様である。わが町は今から400年近く前、二代藩主利長によって鋳物の町として開かれた。今や、高岡銅器の出荷額、販売額は全国一のシェアを占めている。前田さんあっての金屋町なのである。そして、私達がこうして受賞旅行を楽しんでいられるのも前田さんのおかげなのである。昭和11年に弥栄節保存会の先輩方が、日本青年館に出演した後前田邸を訪れて、踊りを披露したことがあったそうだ。
高級車をとめてある凝ったデザインの屋敷が建ち並ぶ道を歩いて、深い緑に包まれた駒場公園へ着いた。静かな公園の奥まったところに、堂々とした洋館建ての館があった。昭和4年旧加賀藩主前田家本邸として、欧州建築の粋を集めて建てられたそうだ。昭和16年主が亡くなり、まもなくして夫人とお子様達はこの家を去られたらしい。戦後は占領軍司令官官邸に使われていた。昭和42年に都立近代文学博物館になった。今は、旧前田侯爵邸として公開していて、内部見学が土、日、祝のみ可となっている。中へ入ると、大理石の角柱がどっしりと構えている。階段手すりの鋳物の飾り、階段横のガラス窓の細工など、美術品のようだ。気品漂うたたずまいに、私達の言葉もいつの間にかよそゆきになっている。激動の歴史を見つめてきた屋敷は今は静かにくつろいでいるように思えた。

外へ出ると、どんよりとした空に風が冷たかった。いざ、六本木ヒルズへ。・・・・・次号へつづく