射水神社にて

70号 2005.10月発行

―――――――――弥栄節保存会だより――――――――
弥栄節保存会は金屋町の住民で結成しています
その中の有志で、弥栄節を広め、継承していくために活動しているグループがあります
その名前は、弥栄節保存会の「弥」と「保」をとって、楽しい響きで「ヤッホー金屋」と言います
今年の「ヤッホー金屋」のアルバムから紹介しましょう

平成17年4月13,16,20日
一般公募の踊り講習会
平成17年4月30日、5月1日
さまのこフェスタ
さまのこ(千本格子)の町並みに親しんでもらうイベント
平成17年6月19、20日
御印祭り
加賀二代藩主前田利長の遺徳を偲んで行われる鋳物師のお祭り


平成17年9月17日―射水神社遷座130年祭にて

射水神社は1300年ほど前に二上山の麓に創建され、
明治8年9月16日に現在の高岡古城公園内に遷座されました。
16日に儀式があり、17日は稚児行列もあって賑やかでした。


平成17年10月17日―大澤光民先生・人間国宝認定記念祝賀会にて

高岡市在住の大澤光民さんの
国重要無形文化財保持者(人間国宝)認定を記念した祝賀会が開かれました。
大澤さんは鋳物の焼型鋳造法を基に、「鋳ぐるみ法」という技術を開発して
美しい作品を造っていらっしゃいます。
県内の政治、経済、文化各界から約230名が出席の中、
鋳物造りの労働歌である弥栄節を披露しました。


舞 台 裏

練習風景
出演前の音合わせ




継承

 このたび縁あって射水神社の大祭で弥栄節を披露しました。同神社のホームページによると、「延喜式」神名張では越中国唯一の「名神大社」に選ばれる由緒正しい神社とのことです。また日本書紀に、天武天皇三年に奉幣を預かったと記されていることから、創建は千三百年余り前のことだそうです。祭神「
ニニギノミコト」はアマテラスオオミカミの孫神様で、「二上神」とも称され五穀豊穣や商売繁盛の守り神として人々に崇敬されてきたようです。もともとは高岡の二上山のふもとにあったそうです。
 大祭に参加して、千三百年も続いてきた「こころ」というものの重みを思い知らされました。昔から人々は、作物が豊かに実りますように、日々平穏に過ごせますように、という思いを何か目に見えない力にお願いし、またその何か目に見えない力のおかげを感じとって、感謝してきたのでしょう。今でも、七五三のお参りや結婚式、地鎮祭、佐儀長など神社は私たちの生活の中にあります。私は元旦の初詣も必ず出かけて、「良い年でありますように」とお願いしてきます。そうすると、安心して一年が過ごせるような気がしてくるから不思議です。私たちは、自然、先人に感謝し、今を一生懸命に生きて、次世代へ継承していくことが大事だと思えてきました。
 大澤光民さんが人間国宝になられて、後に続く鋳物師の励みとなりました。鋳物の技が続いていくことに大きな力になったと思います。弥栄節保存会も、先人の心を後に伝えるべく、いっそう精進しなければと思ったのでした。