60号 2004.12月発行
・・・・・高岡銅器の置物。結婚祝いにもらったものです。
24年間私達家族を見守っていてくれました。

―――――――さようなら さる年―――――――

私の干支の年が終わります。次に廻ってきたら還暦です。もう廻ってこないでという気持ちです。
12月というとおばあちゃん(96歳)の若いころには、冬じたくで大忙しの時期でしたが、
今は近所のスーパーで楽々と手に入れることが出来るので、
保存食の漬物作りや、買い置きは必要ありません。
それでも、我が家族は売っている漬物の味が嫌いなので、春までの漬物を漬け込みます。
その様子を紹介しましょう。

大根の収穫

軽トラを運転して父の畑へ。雨のなかカッパを着て大根を収穫。

大根洗い

大根の葉を切り落として大根を洗う。葉は茹でてきざんで冷凍しておく。およごし(炒めて味噌で味をつける)にするとおいしい。井戸水のおかげで小雪の舞い散る年でも冷たくない。
塩漬け

大きな樽に並べて塩をかける。その上にまた並べて塩をかけることを繰り返す。30数本入った。数日後しんなりしたので何本か入れて40本漬けた。
水があがる

一週間ほどすると大根から水がでる。樽から盛り上がっていたのに、40本全て水をかぶる。こんなにもたくさんのきれいな水が出てくるのは不思議。


ぬか

水を捨て、ぬかを入れて漬ける。
ぬかには塩、昆布、ザラメ砂糖、とうがらしを混ぜる
ぬかで漬ける

大根の端を切って食べてみて、塩の量を決める。暖冬だというので多少塩味をきつめにした。暖かくて塩がうすいと醗酵が進んで、おいしさが長持ちしない。
重し

重しを乗せる。長年使い込んだ石も活躍している。時間がたつと傾いて石が落ちる。京都の漬物屋さんが夜中に「ことっ」という音がすると話していたのを思い出す。小さい樽は沢庵漬けです。
食す

2週間後食べてみた。
全ての分量は大正解
しかしまだ味が荒い。
1月、まろやかな味。2月、酸味が加わる。3月、醗酵が進んで柔らかくなる。4月、かすで煮る。味の変化が楽しめるのは自家製だからこそ。漬物作りはやめられない。

師走の味といえば・・・・
お歳暮にガンドブリ(ブリより小さい)を実家からもらいました。
「ふくらぎ」はさばけますが、小さいながらもぶりとなると魚屋さんに頼みます。
1日目・・お刺身とアラのかす汁
2日目・・塩焼きとアラの煮付け(大根と煮るとブリ大根)
3日目・・照焼き
あとは冷凍して・・・お楽しみ



刺身

醤油漬けと塩焼用切り身

アラのかす汁

アラの煮付け
なでしこの部屋
第三の誕生日

嫁いで25回目のお正月、この世に生を受けて49回目のお正月を迎えようとしています。申年に生まれて申年に結婚した私がふと考えたことがありました。旧姓を名のっていた日々より、加藤姓を名のる日々のほうが多くなるのは何月何日なのかということです。さそっく紙に鉛筆で西暦や月日を書いて計算してみると、その日は平成16年5月15日でした。加藤姓を名のるほうが多くなってはじめて、「加藤のもん(者)」になったといえるような気がします。その日を無事迎えることができた私は、正真正銘「加藤のもん」です。結婚した日が第二の誕生日なら、平成16年5月15日は私の第三の誕生日です。