No.004

お花見

桜の季節が大好きです。満開の桜並木のピンク色は、いつもの殺風景な町をいきいきとさせてくれます。暖かくなった風と戯れている様子を見ていると心が優しくなります。
子供のころ必ず親と一緒に花見にいきました。芸者さんを呼んで宴会を開いている団体がいたり、同僚らしき人達が手拍子で歌を歌ったり、にぎやかでした。
このごろは、お花見に行くことはしなくなりました。それでも花が満開の時期には、わざわざ遠回りして古城公園のお堀端を車で走ることにしています。
今年は久しぶりにお花見に出かけました。
娘夫婦が孫を連れて遊びにきたので、私も主人も一緒に出かけました。宴会を開いている団体はいませんでしたが、家族連れが笑顔で桜を愛でていました。
古城公園には2,700本の桜の木があるそうです。花の種類はソメイヨシノが多いのですが、全国でも珍しいコシノヒガンザクラも楽しみです。コシノヒガンザクラはキンキマメザクラとエドヒガンの自然雑種と考えられています。
高岡城築城のとき、城に隣接して造られた馬場に山桜が植えられたそうです。毎年見事な花を咲かせ桜の名所となっていました。昭和30年代道路拡幅により姿を消しましたが、そのあたりの地名を桜馬場と今でも呼んでいます。この時の桜の木は古城公園に移されたと聞いています。現在でも、南砺市城端町の山には自生種の山桜があり、古城公園のコシノヒガンザクラはこの系譜を引くものではないかということです。
コシノヒガンザクラは高岡市の花木に指定されています。
隣の県に住む孫よ、コシノヒガンザクラを覚えておいてね。

2010.4月



参考:ミニコミ紙「たたら」のページで、関連記事が載っている号

たたら52号105号112号 高岡古城公園の紹介