高岡町を開いた加賀二代藩主前田利長 |
80号 2006.8月発行 |
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山町とは、慶長14年(1609)加賀二代藩主前田利長が高岡に隠居城を築き、城下町を開くにあたり、小高い丘の上に城と武家屋敷を置き、その西の丘の株を碁盤の目のように町割りし、近隣の城下町から町人を招き商人町とした所です。御馬出町、通町、守山町、木舟町、小馬出町、一番町、二番町、三番町、源平町、坂下町のことで、7台の御車山(国の重要有形無形民俗文化財)を所有している町なので山町と呼ばれています。
前田利家が秀吉から山車を拝領、それを二代藩主利長が高岡の町民に与えました。町の衆は山車に漆芸や金工の美術工芸をほどこし、あと6台造り、絢爛豪華な御車山祭りへと発展させました。 山町筋とは、山町のうち、重要伝統的建造物郡保存地区に選定されている町並みを指します。ここには、土蔵造りや真壁造りの町家、前面を洋風にした町家、煉瓦造りの洋風建築の銀行など明治中期から大正、昭和初期に建てられた建築物が並んでいます。 明治33年に大火にみまわれ、復興にあたって防火のため土蔵造りの家々が建てられました。
商人の町として繁栄してきたこの地区の人々は、土蔵造りの家を建てるのに必要な財力を有していたということです。
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山町筋土蔵造りフェスタ(8月19日20日) 重要伝統的建造物郡保存地区の町並みに触れてもらうイベントです。伝統的な建造物を楽しみ、公開している建物に入って懐かしい気分を味わえます。お店もでて、賑わいます。コンサートや講演会なども催されています。夕涼みがてらのおでかけもいいですよ。 その他のイベント 1月 山町筋の天神様(高岡では長男が生まれるとお正月に天神様を飾る風習があります。天神様は学問の神様であることと、菅原道真が前田家ゆかりの人だからだということです。) 2月 山町筋のお雛様(各家に様々なお雛様が飾り付けられて、華やいだ雰囲気です。) 5月1日 御車山祭り(一文字笠をかぶった裃姿の山役員たちが、加賀藩時代の伝統にのっとって豪華絢爛な御車山を巡行します。) |
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蚊帳 この夏、寝苦しい夜が続き、エアコンが大活躍でした。でも一晩中つけっぱなしでは朝起きるとき体がだるく感じます。タイマーで2時ごろ切れるようにセットして寝るのですが、熱帯夜は暑さで目が覚めてしまい、またスイッチを入れてしまいます。 子供のころは、窓や縁側の戸を開け、蚊帳を吊って寝ました。寝苦しい夜もありましたが、いつも新鮮な空気に包まれていて寝心地が良かったような気がします。母に蚊帳を吊ってもらうと、うちわと、クッションと、タオルケットを蚊帳の中に入れます。そして私が入るときはまず、蚊帳の前に正座をします。蚊帳を手でさらさらっと2,3回払い、蚊を追い払ってから蚊帳を40,50cmほど持ち上げて一気に滑り込みます。これで蚊は入ってこれません。一種の儀式をして異空間に入り込んだような気がして、私は蚊帳が大好きでした。クッションに足を置き、タオルケットをお腹に乗せ、うちわで扇いでいると、ほどよく疲れてきていつのまにか眠りにつくのでした。
よくおばあちゃんに「蚊帳のたたみ方を知らないと、お嫁にいけないよ」と、言われました。蚊帳のたたみ方はなかなか難しいのですが、一生懸命に覚えました。でもお嫁にくるときに蚊帳は持ってきませんでした。そして今ではたたみ方をすっかり忘れてしまいました。
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