20号 発行 2001.8月

平成元年から毎年行われている 
高岡野外音楽劇
 越中万葉夢幻譚

を紹介します。 
作・藤本壽一、二上山詩神(語り)・平幹二朗 
平成13年8月25日、26日 pm7:30高岡古城公園 本丸広場にて

高岡は奈良時代に越中国府のおかれたところで、万葉集の編者とされる歌人大伴家持が、国守として5年間滞在し、数多くの秀歌を詠みました。その家持を主人公として物語が演じられます。
あらすじ
ある早春の昼さがり、家持はうかれめ土師を伴い舟遊びに漕ぎ出します。しかし湖上に遊ぶ家持の頭からは都の政局のことが離れません。かつての勢力を失った大伴家を憂いつつ、土師の膝でまどろむ家持を見た二上山の詩神は、時空を越える旅にいざないます。平安末期の源平倶利伽羅合戦に巻き込まれ、江戸時代には日本海交易の拠点の一つとして繁栄する高岡をくぐり抜け、明治の大火と昭和の富山大空襲に遭遇。そして21世紀の高岡へやって来ます。(パンフレットより)
芝舞台を包み込む最先端のメガドラマ・スペースサウンド、幻想的な証明と夜空を彩る鮮やかな花火、レーザートンネルがつくり出す超時空間。この越中1250年の奇想天外なタイムトリップ劇には、二上山詩神(語り)に平幹二朗氏を迎え、高岡市を中心とした1000人を越える市民俳優と踊り手たちが、時代衣装で登場します。(パンフレットより)

わが金屋青年協議会の面々が江戸時代に登場して、
はっぴ姿でやがえふ踊りを披露します。

私もいつか参加してみたいと思っています。

渋谿の崎の荒磯に寄する波
いやしくしくにいにしへ思ほゆ

大伴家持
(万葉集 巻17 3986)

雨晴海岸
(たかおか「歴史との出会い」より)


なでしこの部屋

歴史

 私が幼い頃、祖父に「おじいちゃん、子供の頃この家に一人で寂しくなかった?」と聞いたことがあります。この家の最初の住人が祖父だと思ったのです。祖父に親があって兄弟がいて、その人達の生活があったなどとは考えの及ばないことでした。地域の歴史にしても同じことで、祖父から聞いたことのある明治時代から人が住んでいたと思っていたのでした。前田利長によって開かれた高岡の江戸時代、さらにさかのぼって伏木に大伴家持が国守として赴任していた時代、太田に古墳郡が造られた時代と、この地の歴史を知ったのはずっと後のことです。
 社会勉強のためにと子供をつれて太田の古墳の前に立った時、事実これを造った人がいたことを思い、大昔からの人々のいとなみが今と繋がったような気がしました。 私の一生はほんの短い間だけど、歴史を続けていくための大切な時間だと思えてきます。 そういえば、末娘が4・5歳のころ 「おばあちゃん、子供のころ恐竜いた?」
と、聞いていましたっけ。歴史が混乱しているようでした。