19号 発行 2001.7月

御印祭が今年も6月19日・20日に行われました。
辛い労働の中で生まれた弥栄節の踊りは19日の前夜祭に金屋町を流します。
ほら、唄が聞こえてきました。

エンヤシャヤッシャイ
か〜わ〜ち〜た〜ん〜な〜ん〜 (河内丹南)
い〜も〜の〜の〜おこ〜り〜 (鋳物の興り)
ヤガエ〜
い〜い〜ま〜じゃ〜 (今じゃ)
たか〜お〜か〜かなや〜まちエ〜 (高岡金屋町)

の唄にあわせて、町の通りを踊ります。
男も女も老いも若きも、あかちゃんも
男は竹の棒を、女は豆絞りの手ぬぐいを
持って踊ります。

加賀二代目藩主前田利長公の遺徳をしのんで、
感謝の意を込めて踊ります。

鋳物の厳しい労働の中で、唄い続けてきた先人達の
心を思って踊ります。

そして今、
私達がいきいきと日々を送るために

祭りからエネルギーをもらおうと、踊ります。

利長公の死後、7人衆(西部金屋より最初に呼び寄せられた7人の鋳物師)は多くの手厚い保護に感謝して、命日にお参りし、鋳物の繁栄を誓い恩に報いたそうです。御印祭はこれより続く約400年の歴史を有するお祭りです。(踊りは昭和初期から行われるようになった)
御印祭日程
19日 18:00 御神体お迎えの儀
有礒正八幡宮より、金毘羅神、石凝姥神(鋳物の神)、日本武尊、前田利長命の御神体を公民館にお招きする。
18:30 御印太鼓(金屋緑地公園特設舞台)
19:30 弥栄節町流し(金屋石畳通り、金屋緑地公園特設舞台)
21:00 奉納踊り(金屋公民館前)
20日 11:00 神事(金屋公民館)
16:30 子供弥栄節町流し(金屋全町)
20:00 還御の儀 神様をお送りする


参加してくださった皆さん、協力してくださった方々、雨の中見にきてくださった皆さん、どうもありがとうございました。当番町の皆さん、関係者の方々、ご苦労さまでした。雨のため小・中学生の踊りは中止となりましたが、大人は熱い心意気で雨の中踊りました。この時季はよく雨が降ります。祭りの日を変更してはどうかと言う人もいますが、楽しいイベントとは違い、前田利長公をしのぶ祭りである以上、やはり命日に行いたいという思いが強いようです。
※注:旧暦の慶長19年5月20日が利長の命日、新暦(明治6年)では5月20日は6月20日


なでしこの部屋

やがえふ踊りの練習

 今年初めて指導員として、子供の踊りの練習に参加しました。教えるというのはなんと難しいことでしょう。なにげない動作を言葉にするのも大変で、さらに動きに合わせて説明するとなると頭の中が混乱します。しかし子供は、言葉で言うより音楽を流して踊ってみせると、案外上手に踊ります。「上手になったね」と誉めて「おばちゃんや踊りの先生をよく見て踊ってね」と注意をするだけでも随分違います。体全部を使って楽しそうに踊っているのを見ると、踊りの本当の意味を再確認させられました。
 練習のために、夕飯のしたくをはやくして慌てて食べてでかける日が数日ありました。そういえば数年前までは、「お母さん早くご飯にして、やがえふの練習におくれる」とわが子たちにせかされていました。さかのぼること四十年近く前は私が母に「お母さん早くして」とせかせて、慌ててご飯を食べて飛び出していったものです。この時期、夕飯を慌てて食べて祭りにかかわれるのはうれしいことなのです。