10号 発行 2000.10月

研修旅行


近江八幡 古い町並み

107日、金屋町公民館が中心となった研修会が実施されました。
日帰りで近江八幡と彦根へ出かけ、町づくりにたいする姿勢を視察してきました。

7:00 金屋町 出発 遠足へ行く小学生の気分でバスへ乗りこむ。総勢44名
11:00 八幡町郷土資料館 天正13年(1585)豊臣秀次によって開町。10年後八幡城は廃城となるが近江八幡の町民によって商業都市として発展。高岡に似ていると思った。
歴史民俗資料館 近江商人は全国の主要都市に出店を持ち、天秤棒一つで日本全国を商圏域として活躍したそうだ。
旧西川家住宅 質素倹約、質実剛健の精神が随所に感じられるたたずまいだ
古い町並み散策 各家の塀越しに茂る松は、家を守りながら主人の無事な帰りを待つ女達の心の現われのような気がした。
かわらミュージアム 町に溶けこんでいながら、新しい感覚の建物となっている。田から取り除いた泥(湿地帯を開墾したため泥が溜まる)を材料として瓦作りが盛んになったそうだ。不要の物を商売に結びつけるところが近江商人らしい。
西勝酒造 近江八幡の唯一の蔵元。古い酒蔵を現代に甦らせ、サロンとギャラリーにしている。町づくりにも積極的に取り組んで活躍していらっしゃる。
水郷めぐり 手こぎの舟にゆられてお弁当をいただく。見えるのは、岸べの葦と遠くにある山。しばし時を忘れたよう。
15:15 彦根城 国宝の天守と、重要文化財の櫓、美を誇る名勝玄宮園。
夢京橋キャッスルロード 最近、江戸時代の街並みに再現された観光スポット。食事処、喫茶店、お土産店などが白壁に黒格子の町屋風の建物になっていて、ノスタルジックな雰囲気がする。
20:30 金屋町 到着 町に直に触れてみて、町民皆が前向きな姿勢で取り組んでいると感じた。必要不可欠なのは、住民の熱意だ。



なでしこの部屋

近江商人の妻

 全国を駆回っていた近江商人、その妻たちは主人の留守の間、祖先を大事にして家をしっかり守ったそうです。
 着物を長持ちさせる工夫や再利用の知恵を、娘やお嫁さんに伝え、物を大切にすることや無駄をなくす精神が受け継がれてきたと、ガイドの方の説明にありました。布の切れ端や、残り糸で作った美しい「ゆびぬき」はまるで芸術品のようで、豊かな感性がうかがえました。また、礼儀作法を学び、家を守るにふさわしい教養も身につけたそうです。パンフレットに、「このように、心にゆとりをもった女性たちが暮らしていたからこそ、八幡商人たちは安心して商いを続けることが出来たのだろう」と結んでありました。
 そしてそれは、わが家の九十二歳になる祖母の姿そのものだと思ったのでした。古い着物を壊して座布団を作ったり、草むしりをしたりと、のんびりしている所をみたことがない。近江商人の妻ではないけれど、金屋の妻にも共通するところがあるような気がします。いいお手本が身近にあるのに、はたして私は……