11号 発行 2000.11月

   新聞に載った 弥栄節保存会

 

北日本新聞

200010月29日

国際経済フォーラム・高岡ワークショップ

「もう一度見直そう、まちの資源と歴史」

高岡短期大学で9月末に開催されたフォーラムが記事になりました。「人を繋ぎ、都市を編む −21世紀の高岡をリ・デザインする−」をテーマに、高岡の近未来について住民とともに考えるというものでした。
住民代表の事例発表で、私達夫婦が参加しました。弥栄節保存会の活動を紹介して、それが地域コミュニティの形成に役立っていることを
伝えました。また、保存会メンバーの有志の間でインターネットをとり入れ、新しい形のコミュニケーションが始まったことも紹介しました。

北日本新聞

200010月26日

弥栄節保存会「伝統の作業歌復興」

―北日本新聞地域社会賞の受賞―

 弥栄節保存会は先人の心を後々までも伝えようと努力してきました。その活動が認められ、栄えある賞を頂きました。
 その昔、利長公がお亡くなりになったとき、7人衆(最初に西部金屋から招かれた鋳物師)は多くの手厚い保護に感謝して、命日にお参りし、鋳物の繁栄を誓い、恩に報いました。御印祭はこれに続く約400年の歴史を有するお祭だそうです。御印祭で踊る弥栄節は
、長時間ふいごを踏み続けるという過酷な労働のさいに、皆の調子を合わせ、元気付けのために歌われた作業歌だったのです。この歌を聞くたびに、私達は先人の努力を思い起こし、子や孫へ伝えていかなければならないと思うのです。


なでしこの部屋

冬じたく

 夕方五時ごろにはもう真っ暗です。厳しい冬が、すぐそこに来ていることを思い知らされます。庭では雪づりが美しい幾何学模様を作り出しています。
 昔はこの時期に、雪囲いをしました。縁側のところに板で囲いをして、雪で家が壊れたりしないようにしたのです。これをすると明かりが入らないので、家の中が薄暗くなり、まさに閉ざされた季節という感じがしたものです。雪が積もると、交通の便も悪くなるので、いまのうちに買い置きしたり、漬物を漬けたりと、冬じたくをしておかなければ、生活できなかったのでした。九十二歳の祖母は、今でも買い置きがないと落ち着かないようです。
 昔の人は、閉ざされた季節の中で知恵を働かせ、近所の人や家族と助け合い、いたわり合って辛抱強く春が来るのを待ったのです。今の便利で豊な生活を見ていると、おばあちゃんと、ひ孫にあたる私の子供達とは、同じ血を引いていても性格は違ってくるのだろうなと思います。