里の四季
水島柿 秋の味覚として一番に想いつきます。 「はさんばり」を手に、柿の木を見上げる。 柿の木はもう老木でやたら背が高い上に 実は数えるほどしか生っていません。 「はさんばり}とは昔から柿を摘み取る為の 竹ざおで作った道具の事。 |
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首が痛くなるほど柿の木を見上げ 柿が生ってる小枝を「はさんばり」で 狙いをつけ、挟んで折り収穫しました。 どんなに数が少なくても一度は必ず自分で 採らなきゃ気が済みません。 これだけ採れたら大満足。 |
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皮をむいてちっちゃな焦げ茶色のポツポツが 一面に出来ていたら上出来。 「ごまが吹いてる」といって甘い証拠。 |
思い出 |
小学生の頃はまだ柿がいっぱい生っていました。 叔父が柿の木に上り、高い所になっている柿をとり、それを木の下にいて受け取るという 手伝いを良くししていた記憶があります。 受け損なって地面に落ちひび割れたり、何処に落ちてくるか見失い頭の上に・・・なんてことも 親戚へ持っていくために摘んでいる時、受け取った柿を綺麗に拭いて叱られたり (柿の実の表面に白っぽく粉がふいた様になっているのが良かったのに、知らずにピカピカに 磨いていたものだから、下りてきた叔父はびっくりしたようです) 柿が好きで好きで、学校の休みの日などお昼ご飯も食べずに、柿ばかり食べていました。 ちっちゃい頃、柿の木を見上げ「はんぶん、半分・・・」と言ってたと良くからかわれたものです。 ちっちゃな子がお腹をこわしちゃいけないと、「半分にしてからね、半分だけね」といって 食べさせられているうちに、柿の事を(はんぶん)という物だと覚えてしまった様です。 柿が食べたい一心で柿の木を見上げては「はんぶん、半分」と言っていたというのです。 物心ついた頃からの柿好きだった様です。 残念な事に 最近は数も少なく、せっかくの柿の実も渋いものが多く、なかなか甘〜いものがありません。 |