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里の四季


盆おくり

しょうらい花(ばな)

正式名は知りませんが
里ではお盆のお墓参りには欠かせないお花です
今も田んぼのあぜ道に育てられています

13日に迎えたご先祖様
16日にはお送りしなければなりません



母は今年も
帰られるご先祖さんのお土産にと水団子(白玉団子)を作っていました。




16日のお昼に水団子をお供えします

お盆の間

仏壇から床の間へお位牌を移し
お参りするのが里の風習です

畑で取れたスイカやカボチャ、なす、キューリ、
ささぎ(豆)など野菜の外にほうずきなどお供えし

また
里帰りした親戚の皆さんの手土産が
お供えされています


水団子は神棚にも



お稲荷さんにも



小さな床の間にもお供えされます

大きな鍋でお湯を沸かし
白玉粉を丸めてお団子にして
次から次と鍋の中放り込み
なべ底に沈んでいたのが
浮き上がってきたら
火が通った証拠、出来上がり

大きなボールに水をはり
冷たく冷やしてから
きな粉や小豆を煮た餡をかけて食べます

「ご先祖さんが、お土産に
水団子を背負って帰られるがや」
祖母の言葉を信じていた遠〜い昔
子供の頃

干し椎茸と昆布でだしをとり,みようがの千切りを加え甘辛く煮込んだ付け汁をたっぷりと掛けた”素麺”
餡子をかけたのも美味しいけど、砂糖を混ぜたきな粉をたっぷりとかけた”水団子”も大好きだった
お盆にはこれを食べるんだよと、決まり物の様に出ていたのは”ひょうのよごし”

叔父さんや叔母さん、いとこ達もいて賑やかだった食卓に必ず並んだのがこの3品

”ひょうのよごし”ちゃ作らんが?
素麺と水団子を食べながら母に尋ねてみました。
「除草剤まくようになって”ひょう”ちゃ生えんようになってしもうたちゃ」
そうか、そうなんだ・・・

ナスやキューリなどの夏野菜は沢山できるけど、菜っ葉類が生らないこの暑い時期
畑で育てていた訳ではなく、たまたま生える雑草の中に”ひょう”があったということなんですね。
子供の頃は特別美味しいとも思わなかったのですが、お盆というと懐かしく思い出されます。


神棚を写したついでに
広間を写真に撮って見ました


提灯が入っていた箱が並んでいます
中はボロボロお化け提灯??かな


昔、茶の間にあったえんなか(囲炉裏)に
掛けてあった鉤(かぎ)