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金屋町鋳物方言集 その六


方 言 解      釈
やにだい 箱の中に黒松やにを入れて少し暖めて、その上に平板(銅板)又は彫金の小さな物を埋めて彫る台
したしごと 素彫のような簡単な彫り。
あ げ 三角か四角の台で彫る品物を載せて彫る台をさす。
はさみだい 三角「あげ」の上に置き彫る品物をしめてするもの。
まめづち 小さなかなづち
ちょうづち 中頃なかなづち
たいこづち 太鼓のようなかなづち
ひ ら へら、箆、「ぞうがん」の仕事で金・銀の線(糸)を埋め込む箆を指す。
すぼり 素彫、簡単な絵か字を彫る事を指す。
もとず 図案、品物に下絵を貼り付ける紙
はりがね 下図(下絵)を品物に貼り付けてその線上に・・と点々の「はりがね」の痕をつける事
やぎたがね 矢切たがね
にくだし 品物(花瓶)の内側より叩いて絵の所を盛り上げることを指す。
かちだし 「にくだし」に同じ。
ふかぼり 深彫、「すぼり」より深く彫る。(五足などの時にする。)
ろくしょふく 研磨職人のシャツが青くなる事を指す。
おとしなおせ でこぼこになったグラインダーを平らにする事
したみがき 平凡な所を最初に磨く事
ごみおろし 一般的には「砂おろし」といってコンニャク酢物を食べるが研磨職人の場合ごみとして表現する。
あいびき 仕上げ研磨が済んで運ぶ時傷がつかないように品物と品物の間に敷く衣又は毛布を指す。
すみとぎ 鋳造所で「いろもん」「ばふや」が本格的に行われていない頃炭で磨いた事を指す。(銅製である)
おはぐろ 鉄漿(おはぐろ)の事、銅その他の仕上げの色を着ける時に使用する。
かりやす 植物名、これを煎じてその液で青銅等の色をつける。
あぶり 小さな焼型を乾燥させる時に炭を入れて側に置き乾燥させる。
もんばら わらを焼いて「ゆ」の上にかける「るつぼ」又焼型の時に使用、「ゆ」が冷めにくい。
つりかん 焼型の時「かこい」の上の部分を吊るす道具
まわしだい 惣型の時にこの上に置いて鋳型を作る陶器のロクロの様なもの。
ひきかた 丸いものの金型を作る台
かたてはんま 柄の長さが20cm程のハンマ。
なわだい 縄台、惣型の小さい時に縄であんだ上に置く浮き袋状のもの
じょうばん 焼型の一番下に置くもの。
じょう 「じょうばん」に同じ。
だいがた たね型を作るもの(丸の物を作る台)
すてがた 「だいがた」に同じ。
ばぁなぐち バーナ、焼型の時「かこい」の中にバーナーで火を入れる穴
がいもも 宅鐘
どういた 「がいもも」の仲間
は た 「がいもも」の端上の平面の所を指す。
そこいた 「がいもも」のそこの部分
はたばれ 「はた」の部分が割れる。
ひびわれ 外面に割れ目が生じる事
ろうめつぶし ろうづけした所を奇麗にならす。
なりをいれる 一番大切な仕事で「はた」「どういた」を叩いて「なり」を調節する。
からよりん 「はた」の内側を指す。
いぼだし 外側の引っ込んだ所を指す。
にいろ 煮色、作品を硫酸銅、炭酸銅等の溶液の中で長時間煮た色
せんとく 宣徳色、赤味を帯びた黄色
なべちょう 鍋長色、黒を基調として漆で仕上げた色
せいどう 青銅色、品物に天然の炭酸銅を吹かせた色
やきいろ 焼色、品物を溶融点近くまで熱して紫色の斑点を出す色



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