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金屋町鋳物方言集 その四


方 言 解      釈
すばい 主に瓦の破片を火で焼いたもの。型の水分を吸い取るもの。
こよせ 勾配が逆になっている型の小部分に土を埋める仕事
よ せ 「こよせ」と「おおよせ」の中間的な物を指す。
おおよせ 「こよせ」の上に更に大きく逆勾配を埋める仕事
おしくり 同じ数の「よせ」を取るときのみ使用する「よせ」の外型
しんがね 鋳型が壊れないように鋳型を縛る金棒(銅)
すずがね 「しんがね」に同じ。
こうがい 婦人のかんざしと同じで中型が動かないようにする棒(銅)
あげまい 「ゆ」を炉より出して鋳型の「湯口」「関口」に注ぎ込む仕事を指す。
あ げ 「あげまい」に同じ。
あ げ 加工する時の台を指す言葉
いのこり 注ぎ込んだ地金(ゆ)が「こゆくみ」に残ったこと。
いれぼし 注ぎ込んだ地金(ゆ)が鋳口「関口」「湯口」まで来なく不足した事を指す。
いれこ 「いれぼし」に同じ。
はぐりがえ 惣型の時、鋳型の下型を取替え繰り返し鋳出しする事
はんがえ 「はぐりがえ」に同じ。
いばり 出来た鋳物に型割れがあり、その中に入った余分な地金が付いた事
ば り 「いばり」に同じ。
び れ 鋳型よりにじみ出た湯の事
しょんべん 鋳型に「ゆ」を入れた時、横からにじみ出た湯を指す。これが固まって「びれ」となる。
いわれ 鋳型よりはみ出した鋳物「いばり」をハツル仕事を指す。
わかい 鋳型の「かこい」より見てまだ十分に焼型になっていない事を指す。
なめる 鋳肌に小さなくぼみが出来る事、えくぼと同じもの。
がんばら 不出来な鋳物、製品にならず再製しなければならない鋳物
おしゃか 「がんばら」に同じ。
つぶし 「がんばら」「おしゃか」に同じ。
いぼた
鋳物の一部にスポンジのような箇所が出来る事(銅)
ぐ す 出来上がりの製品に腐食したような模様が出来る事(銅)
はめがね 型持ちとの鋳物に出来た穴に同質の金属を埋め込む事
めがね 「はめがね」に同じ。
うめがね 「はめがね」「めがね」に同じ。
からくる 金属と金属とを機械的に接合させる事
からくり 「からくる」に同じ。
いがらくり 金属(きじ)の一部分の欠陥を直すため溶けた金属(ゆ)を流す事
は し 出来上がりの熱い鋳型を摘まんで取り出すはさみ状のもの。
たねあげ 錐のようなもの、深い所の型などを摘まみ上げるもの。
ものあげ 原型「たねがた」を引き上げるための金箆
りゅうず 金型を鋳型から抜き取る時のハンドル。
よせばり 「こよせ」を差して抜き取るもの。


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